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2019年9月7日土曜日

低pH水槽 その4

 下水処理施設には生物ろ過で下水をきれいにする区画があり、そこの活性汚泥からは硝化細菌が採取できます。そのことを知り、以前余った乾燥餌を新規の水槽に全部ぶち込んで水槽を立ち上げたことがありました。



 底にふやけた飼料が降り積もるほど入れてしまったため、嫌気性の場所ができて硫化水素などが発生し、体に悪いんじゃないかというくらい臭くなりました。アピストは底床を厚く敷くとすぐエロモナスになってしまいますが、これは確かに生き物を殺せるなという印象です。歯槽膿漏は歯石が付着、嫌気性になったところに毒素を生成する細菌が発生して引き起こされます。嫌気性細菌には魚も人も気を付けないといけないなと実感しました。
 また、赤潮で酸欠が引き起こされるように、富栄養化した水に多量の雑菌が爆殖し水槽全体で酸素が不足しました。なんでそれが分かったのかというと、エアーの排出口付近に白いゼラチン状のコロニーが、酸素を求めるように付着していたからです。スポンジの内部にも白いゼラチン状のものが含まれていて、それを見て僕はスポンジをもみ洗いしちゃいけないよというアドバイスを思い出しました。それまで、硝化細菌はスポンジの繊維の表面にバイオフィルムを形成し、しっかり張り付いているイメージを持っていました。しかし、今回の経験から硝化細菌はゼリー状になってスポンジに含まれているイメージに変わりました。ゼリーならばスポンジを一回だけでも絞ると流れ出てしまいますよね。あまりにも臭かったので写真は撮ってなかったのですが気になる方は一度試してみてください。
 その後、水替えも行って徐々に水が透き通り、サイヤミーズ、アピストの順番で導入していきました。現在はメンデジィも生きていける環境になっています。





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2019年9月6日金曜日

低pH水槽 その3

 前回、自分流水槽の立ち上げ手順で以下を示しました。

1. 大き目の金魚を飼う。(僕は大きくなったサイヤミーズを使ってます)
2. 餌を魚が死なないように増やす。
3. pHが6以下まで下がってきたら金魚を取り出してブリードラミレジィを導入。ラミレジィだけでは餌が食べきれてない場合は、マジナータスペンシルフィッシュなどを必要な数加える。

今回は3についての説明です。

 3日連続でエサを少し上げすぎてしまったというとき、魚が苦しそうなのに気づけますか?ということなのです。これは僕にとってもまだ難しい問題なのですが、飼育の上手な人ほどその水槽の濾過能力の把握ができてかつ魚の変化に敏感なのです。水槽の濾過能力を把握するためには、水槽の立ち上がり方に対する経験と魚の呼吸の状態を通して見た「いつものエサの量」を知ることが必要です。「いつものエサの量」とは、その量より多めにエサをあげるとだんだん水質が悪化していき、やばいと思ってその量より少なめにエサを与えるとだんだん水質の悪化が戻ってくるという境界の量です。我が家のエサの受容量がまだ少ない水槽では、「いつものエサの量」に対してすこし多くあげすぎた、すこし少なくなるようにあげた時の影響がはっきり確認できています。また、魚の状態を通して濾過の状態を確認するには、その魚の調子のいい状態がどんなものか、どこまで調子が落ち込むと死ぬのかという、状態の良いとき悪いときの両端を知っている必要があると思います。そこで安価、低pH耐性がある、顔が大きく呼吸を見やすい、可愛いという4つの長所をもつラミレジィが立ち上げた水槽の状態を確認するのにちょうどいいかなと思ってます。アピストのF1が余っているという方はその子たちで立ち上げるのもよいと思います。

 餌が食べきれてない場合にマジナータスペンシルフィッシュなどを必要な数加えるのは、食べきれなかったエサ、消化不良のエサはアンモニアに変わる前段階で雑菌のエサになるからです。アンモニアだけしかエサがない場合、それをエサにする硝化菌と硝化菌をエサにする菌のみが繁殖します。そこに余計な栄養素を入れるほど、それをエサとする多種多様な雑菌が増殖します。熱帯魚屋さんでは一つの水槽にたくさんの魚を入れ、沢山のエサを与えて管理、かつ水槽の年季も古いので硝化作用でpHが下がるのは当たり前なようです。その環境に近づけるという意味でもエサの供給だけではなく消費する側を増やすことは必要なのだと思います。

次回は下水処理場の環境を再現しようとした時の話です。


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2019年9月1日日曜日

低pH水槽 その2

 今回は硝化作用による低pH水槽の立ち上げ方です。これはまだ僕自身も修行中なのですが、これまでの飼育で学んだことについて自分なりにまとめていきます。

 さて、僕がおすすめする立ち上げの手順は以下の通りです。

1. 大き目の金魚を飼う。(僕は大きくなったサイヤミーズを使ってます)
2. 餌を魚が死なないように増やす。
3. pHが6以下まで下がってきたら金魚を取り出してブリードラミレジィを導入。ラミレジィだけでは餌が食べきれてない場合は、マジナータスペンシルフィッシュなどを必要な数加える。

 金魚を飼う理由ですが、アンモニアに強くて病気になりづらいからであり、死なない魚であれば何でも良いと思います。
 水槽立ち上げ初期では生物濾過が行われません。入れる餌を控えめにすることが大事です。また、バクテリアが機能し始めても水質が酸性に傾くまでには壁があります。硝酸は気化する酸ですので、少量の餌やりをいくら続けていても硝化作用でpHが下がるまでには至りません。少量の餌やりで水槽を立ち上げ、既にバクテリアが機能しているとしても低濃度のアンモニアを分解するバクテリアが少量しか育っていませんし、分解には時間がかかりますのでpH7以上の水質ではアンモニアが中和されないまま分解までの時間を水槽内で漂うことになります。この間に魚が受けるダメージが大きすぎたり、分解しきれないアンモニアが蓄積しだすと簡単に病気を引き起こします。この餌を増やそうにも酸性に傾いていないために増やせない状態を抜け出すために丈夫な魚を使うのが有効なのです。
 金魚はアルカリ性を好む魚ですので、元々アンモニアが中和されづらい環境に住む魚です。ですから金魚を使うことをおすすめします。ほかの魚種での経験を書いておきますと、ブラックモーリーだと水温を30度付近に保たないと白点病になりやすかったです。また、サイヤミーズは酸性の水への耐性はありましたが、アルカリ性、アンモニア過多の環境にどれだけ耐えられるのかはまだ分かりません。実は金魚もまだ経験ないんですけどね(−_−;)大きくて丈夫な魚種がおすすめです。始めからアピストを使いますと、なかなか餌を増やせず前進しません。
 ピートなどを使って酸性にしてしまえばいいじゃんと思うかもしれませんが急な水質変化はバクテリアの活性を損ない、アンモニアの分解量が減り、結局pHが戻ってしまうものと考えています。

 中途半端な経験と知識でこのようなことを書いてしまいました。飼育の経過日記程度にお読みください。中和されたアンモニアは本当に毒性が減るのか、どのような機構でアンモニアが生体に悪影響を与えるのか説明できていませんし、水槽の立ち上げからpHが下がるまでのきれいなデータがまだありません。いずれまた詳しく調べようと思います。


 この写真の右側の水槽がブラックモーリーを使って立ち上げた時のものです。一時的にpHは6以下まで下げることができましたが、その後上がってしまいました。次回は3番のラミレジィを導入する理由について書かせて頂きます。


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2019年8月31日土曜日

低pH水槽 その1

 pHを下げる方法として僕が知っているのはソイルを使う、ピートを使う、pHマイナスを使う、バクテリアの硝化作用を使うの4種類です。バクテリアの硝化作用でpHを下げるには結構なエサの量が必要で、それだけの排泄物(アンモニア)を処理できるバクテリアが必要になります。このバクテリアはNitrospiraとかNitrosomonasなどの硝化細菌なのですが、これらを培養することは大腸菌を培養するよりもずっと難しいことであります。

 人類が純粋培養できている細菌は地球上全体の約1 %と言われており、残りの99 %は純粋培養できていません。 沢山種類のいる硝化細菌のうち、純粋培養できたものは確か5種類ぐらいだったと思います。そのうちの一種を単離培養した時の話を授業で聴いたことがあり、その中でもアピスト飼育に生かせそうな内容を2つまとめておきます。詳しくは参考文献を参照ください。


・培養開始から半年は硝化細菌の増殖が確認できない。

・アンモニア濃度によって異種の硝化細菌が棲み分けを行っている。


 クマムシを思い浮かべてください。あれは生存に適さない環境になると休眠状態になり簡単なことでは死ななくなりますよね?ただし、休眠状態では増殖も行いません。硝化細菌もおそらく同じで、急な環境変化があると生き残る代わりに活動を止めているように見えます。この積極的な休眠が、わざわざバクテリア剤などを添加しなくてもやがて硝化細菌が定着する理由であり、添加しても効果の少ない理由だと考えます。硝化細菌はいたるところに分布して簡単に休眠状態にはいりますから、ある程度の量が死なずに空気中に含まれていることになります。また、多量の硝化細菌を水槽に導入しても環境変化で死ぬか休眠するかしてしまいます。

 活発な硝化細菌の適応能力は意外と低く、エサとなるアンモニアが多すぎるとその毒性で死んだり、アンモニアが少なすぎても餓死したり。自己の排泄物である亜硝酸、硝酸でpHが低下しても酵素が失活して死んだりします。この適応範囲の狭さによって硝化細菌群の棲み分けがされており、水槽内ではその水質に適した硝化細菌を定着させる必要があります。 

 今回は文章だらけになってしまいましたが、その2ではこの内容を踏まえながら現在自分がこれだと思っている水槽の立ち上げ方を実体験、写真と合わせて紹介しようと思います。

参考文献 
1) 藤谷 拓嗣, 常田 聡, 早稲田大学先進理工学部生命医科学科, Journal of Environmental Biotechnology (環境バイオテクノロジー学会誌) Vol. 14, No. 2, 99–103, 2015, URL: https://www.jseb.jp/wordpress/wp-content/uploads/14-02-099.pdf


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アガシジィ アレンカー 孵化

 このところアガシジィ水槽の前面のガラスに苔が付いていて、掃除するのがめんどくさく観察も疎かになっていました。今朝水槽を見ていたらなんか雌が黄色くて強気だなと思い、のぞき込んでみてもシェルターを出入りする様子はありません。ライトをつけてガラス面を掃除するとヨークサックを付けた稚魚...